Shotbarピーポッポへカナダからお客様!!

2024年5月21日



5月21日火曜日の午後10時ころ、
男性2人と女性1人の外国人が、来店した。
3人ともかなり若い。
カウンターに座り、ギネスビールを、3つオーダーした。

その日は生憎、ギネスビールは、1灌しかストックがなかった。
すると私のリカメンドで、お願いしますと。
私はチェコを代表する、ピルスナー・ウルケルをグラスに注ぎ提供した。

そのあと、男性2人は、私のリカメンドで、日本のウイスキーを飲む。
私はニッカウヰスキーの余市を、ストレートで出した。
多くの外国人は、日本のウイスキーを、注文する。

圧倒的にサントリーウイスキー・山崎と、響を注文する。
外国では、圧倒的な、知名度なのであろう。

さらに飲み進むうちに、女性が席を離れ、店を出た。

そのごしばらくして、彼らのもとに、電話がかかって来た。
どうやら飲み過ぎたらしく、宿で休息してるらしい。
彼らは元気だ。

それから先も、楽しく飲んでいた。
3人はカナダのバンクーバーから、やって来た。
カナダだったら、フランス語が出来るのじゃないの、と言ったら、
ほんの僅かだけですと答えた。

若い彼氏は大学生で、歴史を勉強してると言うので、
私も大学で、西洋史を勉強した。
一番は西洋演劇を勉強したと言った。

さらにシェークスピアと、ギリシャ悲劇と喜劇は、全部読んだよと言ったら、
彼が私に訊いた。
シェークスピアの4大悲劇で、何が一番好きですかと。

私は『マクベス』だねと言ったら、同感ですと返ってきた。
彼はなかなかの、勉強家のようだ。
ギリシャ神話も勉強し、紀元世紀末のホメロースや、
『イーリヤス』、『オヂュッセイア』も知っていた。

日本の神話にも興味を持っている。
隣の彼は先輩で、ビジネスマンをしている。
宿に戻った彼女は、デザインの勉強をしていそうだ。

日本のアニメにも、大変な興味を持っていた。
彼女がかえってだいぶたつが、2人は愉快に飲んでいた。
そして冗談も飛ばすようになった。

若いほうの青年は、キャピタリストで、先輩はソーシャリストなんだが、
俺たちは仲良く、酒を飲み、旅をするのだと、肩を組みながら、笑って言った。
彼らはすでに、香川県、広島県、京都、大阪を、3日ずつ巡った。

そして3日前に、東京に着いたらしい。
この次は、韓国へ渡り、そのあと、ヨローパヘ向かう。
総計2ヵ月の旅だという。

私の店に来る外国の旅人は、だいたい1ヶ月である。
2ヵ月とは豪勢である。
外国人は生活をエンジョイするために、大いに働く。

そのことが社会に許容されているから、長期休暇も取れるのだろう。
日本も働き方改革だと、最近は喧伝される。
だがまだ、何処かいびつで、機能不全なところがある。

深夜1時近く、学生が私に訊いた。
お店は何時までですかと。
1時ですねと言うと、スマホの時計を見る。

済まなそうに、「チェックしてください、と言った。
会計を済ませ店を出る。
私も玄関へ行くと、「とても楽しい時間をありがとう」と言い、
握手をして別れた。